費用負担軽減策は? 確定申告スケジュール&準備リスト
ICL術後19年目のリアル

費用負担軽減策は? 確定申告スケジュール&準備リスト

フェイキックIOL(ICL)の手術は健康保険適用外のため、どうしても費用が高くなりがち。少しでも負担を軽くする方法として、税金の【 医療費控除 】制度があります。既に納めた所得税の還付、翌年度に支払う住民税の軽減が受けられる場合があるため、まずはシミュレーションされることをお勧めします。

但し還付額/軽減額は、個人の状況によって異なります。実際に軽減される額を確認するには、自分で計算する必要があります(【 ふるさと納税 】でお得に納税できる額が個人によって異なるのと同じようなイメージです)。誰でも一律〇〇円戻って来る! というような判り易い制度ではない点に御注意下さい。

医療費軽減の仕組み

  • 一定額以上の手術費用や医療費の支払いをした場合、申告を行うことで課税額が軽減される制度
  • 軽減を希望する場合は、申告する必要あり(医療費が一定額以上になっても、自動的に軽減適用されない)
  • 対象となる税金は、①所得税 と②住民税 の2種類
  • 保険などで補填される場合、対象から補填額を差し引く
  • 個人の状況によっては、還付/軽減がない場合もあり。自身での計算で確認が可能
  • 申告期間は費用支払いの翌年1月1日~5年後の12月31日のいつでも可能
  • 申告期限は費用支払いの翌年を起点とした5年後の12月31日。それを過ぎると軽減は受けられない

対象となる税金は2種類

対象
所得税
住民税
税の種類
国税
地方税
軽減方法
還付
・指定口座への振り込み
翌年度税額の軽減
・翌年度の税金が安くなる
申告手続き時期
医療費還付申告のみ行う場合:
費用を支払った年の翌年1月1日~5年後の12月31日
※ 自営業の方/副業収入や損失等の申告を行う場合は、上記期間内の確定申告時期に合わせると合理的
費用を支払った年の翌年1月1日~5年後の12月31日
※ 基本的に確定申告で対応。但し所得税還付を受けない方は、お住まいの管轄区役所等で【住民税申告】を行う
期限を過ぎた場合
権利が失効し、還付が受けられなくなる
権利が失効し、税額軽減が受けられなくなる

確定申告で還付金/医療費控除を受ける手順

確定申告スケジュール例

1. 領収書/レシート類は確実に保管

年間医療費の計算のために必要です。治療にかかる費用は、全て領収書/記録を取っておきましょう。また、証票類は申告を行った後も5年間保管が必要です。

対象となる費用

※ 保険等で一部費用が補填された場合、その額を対象となる費用から差し引いて下さい。

  • 検査費用
  • 手術費用
  • レンズ費用
  • 目薬、抗生物質などの薬代
  • 眼帯、アイカバーなどの衛生用品
  • 交通費(電車/バスなど領収書が発行されないものはメモでOK。但しタクシーは対象外)

2. その他の確定申告関連証明書を準備

  • 源泉徴収票
  • 各種保険支払い証明書、保険金受取額証明書(保険に入っている方のみ)
  • 本人確認書類(Web申告用のマイナンバーカードや、パスポート・運転免許証などの身分証明書)
  • 還付金受取口座情報

3. 申告書類の作成

例年1月初旬に、国税庁Webサイトの当該年度分【 確定申告書作成コーナー 】が公開されます。Webサイトの案内に従い、源泉徴収額や医療費を入力していくことで、確定申告書類を作成できます。


医療費還付申告のみであれば、書類作成は10分程度で完了します。但し申告が初めての場合は、戸惑われることもあるかもしれません。時間に余裕をもって作成されることをお勧めします。

また例年、確定申告時期には、各地の税務署にて臨時のサポート窓口が開設されることも多いです。不安な場合は、こうした窓口で相談されるのも一案です。 但しかなりの混雑となる場合もあるため、御利用の際は御留意下さい。

4.申告書類の提出

カードリーダーや対応スマートフォンをお持ちの場合は、そのままWeb上で申告が可能です。また、お持ちでない場合は、作成した書類を印刷し税務署へ郵送することで申告が完了します。

5.還付金の受け取り

申告内容に不備がなければ、4月下旬~5月頃に指定の口座に還付金が振り込まれます。

6.当年度の住民税額決定通知と住民税軽減スタート

当該年度の住民税通知は、例年6月に行われます。医療費控除申告を行った場合、当月より税軽減がスタートします。

ICL/フェイキックIOL/レーシック 医療費還付FAQ

Q1:自費診療の手術は、医療費控除対象になりますか?

A:フェイキックIOL(ICL)、レーシックとも対象になります。詳細は、国税庁e-Taxを御確認下さい。

No.1122 医療費控除の対象となる医療費 - 眼科医に支払う治療費等

Q2:どれくらいの金額が戻ってきますか?

A2:いくら還付されるかは、個人の状況によって異なるため「具体的に〇〇万円戻る」とは言えません。下記はあくまでも簡易サンプルとして御覧下さい。

【例:ICL手術等で医療費控除額が「40万円」になった場合】
(年間医療費50万円 - 10万円 = 医療費控除額40万円)

  • 年収目安 400万円(所得税率 5% / 住民税率 10%)
    所得税還付:約2万円 + 住民税軽減:約4万円 = 合計 約6万円節税
  • 年収目安 600万円(所得税率 10% / 住民税率 10%)
    所得税還付:約4万円 + 住民税軽減:約4万円 = 合計 約8万円節税
  • 年収目安 900万円(所得税率 20% / 住民税率 10%)
    所得税還付:約8万円 + 住民税軽減:約4万円 = 合計 約12万円節税

※上記は一般的な会社員(単身)のシミュレーション例です。実際の還付額は扶養家族の有無や他の控除状況により変動します。

Q3:ICLの手術費を医療ローン(分割払い)で支払う場合、医療費控除は受けられますか?

A3:はい。医療ローンを利用した場合も、医療費控除の対象になります。医療費控除は「自費診療か保険診療か」や「支払い方法(現金・クレジットカード・ローン)」を問わず、目の機能回復という治療目的であれば申請可能です。

Q4:ローンで毎月分割返済している場合、確定申告も毎年分割して行う必要がありますか?

A4:いいえ。実際に口座から引き落とされた毎月の金額ではなく「ローン契約が成立した年」に総額を一括で申告します。医療ローンの仕組みは、信販会社(ローン会社)が代理で治療費全額を「立替払い」している状態です。税法上は、立替払いが行われた時点で医療費の支払いが完了したとみなされるため、ローン返済期間が3年や5年に及ぶ場合であっても、契約した年の確定申告で治療費の本体価格を一括で申告します。

Q5:ローンの「分割手数料」や「金利」も医療費控除の金額に含まれますか?

A5:いいえ。金利や分割手数料は医療費控除の対象外です。医療費控除の対象となるのは、あくまで「医師・歯科医師による診療や治療の対価(手術代・レンズ代・検査代など)」のみです。信販会社へ支払う金利や手数料は医療費ではないため、対象に含まれません。

Q6:確定申告の際、領収書の代わりに提出・保管しておくべき書類はありますか?

A6:「医療ローンの契約書(控え)」や「信販会社からの立替払証明書」などを保管しておきましょう。確定申告書を作成する際、各種領収書に加えて「いつ・いくらの治療費をローンで立替払いしたか」が確認できるローン契約書の控えを手元に用意します。なお、確定申告時の書類提出自体は原則不要ですが、税務署から確認を求められた際に対応できるよう、申告後5年間は大切に保管して下さい